(*このページは2022年11月18日に更新されました。)
『あまりにも公務員の仕事が肌に合わなくて、、性格的にも、この息苦しい仕事は向かなくて、うつになりそう』『この前、妻に民間企業に転職したいって話したら、大反対されたよ。マイホームローンや子供の学費はどうするの?、、なんて』
おはようございます。【ネクストキャリアサポーター】でライフコーチのがみさんです。
このシリーズは、【公務員から民間企業へ転職したい方】に向けて6ページに渡って書いています。
今回は、公務員から民間に転職するときに知っておきたい、民間企業はどんなところ?について解説していきます。
このシリーズでは毎回書いていますが、私は民間企業から公務員に転職したときも、公務員から民間企業へ転職したことも一切後悔していません。
どちらもいいところ、悪いところがありますし、どちらもやりがいがあるからです。
それでは、、
公務員から民間へ転職したいって言うけど民間企業はどんなところ?
私の社会人スタートは民間企業でした。
1989年バブル終焉の頃に初めて就職した先は、当時業績を絶好調に伸ばし続けていた日本マクドナルド株式会社。
社長の藤田田さんが掲げていた企業理念は、【新しい食文化の創造と拡大】そして【日本最高水準の給与】。
この言葉通りの有限実行の会社でした。
バブルが弾けたとはいえ、我々の収入は企業理念通り、ボーナスに限って言えば、毎回日経新聞で1位。
年収は20代で700万は超え、30代では1000万前後になりました。
アメリカ発祥で、株のほとんどをアメリカ本社とカナダ本社、藤田商店が持つ外資系企業でしたので、完全な信賞必罰は30年以上前から行われており、成果を出せる社員は非常に居心地がよく、成果を出せない社員は地獄のように居心地が悪い環境でした。
給与と賞与は完全に業績・能力と連動しており、【評価会議】という1年で2回ある【超絶に胃が痛くなる】全体会議で、部下のために目標の達成率とプロセスを店長が1人ずつ発表し、部下の評価と収入を決める場がありました。
この評価会議(人事考課会議)は、店長以上になると、どのポジションでも行われ、その中で相当鍛えられたものです。
この場で部下を公正に評価できない上司は実力を見限られ、自分の評価も低くなります。
しかし、自分と部下それぞれの目標設定を、次の期が始まる前にしっかり行い、目標を明確にしてあげて成果まで導いてあげる上司の評価はとても高くなり、その人の収入もどんどん上がる仕組みでした。
だから、頑張ったら頑張っただけ、自己投資して能力を上げたら上げただけ、収入もポジションもどんどん上がったのです。
あれほどやりがいのある会社はありませんでしたし、その後入った民間企業にはそんなシステムはありませんでした。
しかし、その後はマクドナルドと言えども、狂牛病問題など数々の問題と社会情勢の悪化で、40代になるとほぼ全ての社員がリストラ対象。
あれほど磐石な教育と人事考課の環境がありながら、外的要因には太刀打ちできなかったのです。
社長が原田氏に変わり、直営店が80%だったマクドナルドも、フランチャイズが80%になり、直営社員はフランチャイズ社員になるか退職。
OC(エリアの責任者)以上の中には、2500万出してマックのフランチャイズオーナーになった方も大勢います。
直営社員の頃は、大きな企業が後ろ盾になり、収入も高かったのですが、元社員が社長のフランチャイズ社員になった人は、収入も激減しました。
大企業から、いち商店の社員になったから無理もありません。いくらマクドナルドの看板があっても、、、
少し前に聞いたところ、フランチャイズ社員(店長)の年収は、400~500万ということでした。
私がた直営の店長の年収は、650~800万はありましたので、落差は非常に大きく、専業主婦だった奥さんも働きに出はじめました。
私の同期はほとんど残っていませんし、残っていてもフランチャイズ社員です。
私が長年勤務した日本マクドナルドを例に出しましたが、民間企業の実情は、どこも同じようなものだと思います。
毎日が闘いで、今期成果を出せなかったらどうしよう・・・と思いながら仕事をしているのです。
だから、人一倍の努力と同僚を蹴落として、上司や先輩をごぼう抜きし下克上するくらいのしたたかさと、チャンスを掴むための日頃からの自己啓発(自己投資)、情報収集などの準備は必須です。
それでは私が感じた民間企業と公務員の違いを説明します。
民間企業と公務員の大きな違い
私が経験したマクドナルド他、45歳で転職した日系企業、49歳で転職した外資系企業と民間の例として、佐賀県庁を公務員の例として比較してみます。
①財源
②安定した収入
③人間関係
④自由度
⑤仕事のスピード
⑥仕事の期限
⑦仕事のやりがい
公務員と民間企業の違い①:財源
民間企業の財源はもちろん企業の経営努力から得た利益です。
収入ももちろんその中からしか出ません。
だから単純な話、赤字の場合は内部留保か借金で給与を払うしかありません。
だから経営者の本音は、【できれば低収入で馬車馬のように働いて、最大の成果を出して欲しい】です。
対して公務員は、国民からあの手この手で強制的に徴収する税金です。
その理由から、納税者からの監視や評価も厳しいし、使い方も色々な意見が出ます。
だから公務員の場合、納税者が【しっかりしろよ!】と思われています。
強制的に税金を徴収するので、内部留保などの必要はなく、安定してお金は入ってきます。
不足が予想されれば、先の消費税増税のように強制的にいつの間にか増税されます。
少子高齢化の影響で、生産・消費人口は激減しますので、税収は苦しくなりますが、そこは賢く強烈な仕組みを作るでしょう。
民間企業へ転職するのであれば、不安定な民間企業のお金事情も考え、賢く世渡りをするテクニックも必要になります。
公務員と民間企業の違い②:安定収入
公務員は財源が税金なので、収入は安定的に入ってきます。
そのかわり原則年功序列です。大きく稼げないけど(600万~700万は、今の情勢では民間と比較しても良いと思いますが)、大きく減って生活が脅かされることにはなりにくいです。
民間企業は、社会の環境変化や経営判断などに会社の業績は左右されますので、数年後の収入は約束されません。
会社によっては、稼ぐ人は大きく稼ぐ。稼げない人は全然稼げません。
財源でも書いたように、経営陣が賢くキャッシュを貯めておかないと、業績が悪化したら月給が数ヶ月払われない会社なんてのも出てきます。
中小企業の社長がやみ金で借りて悲惨なことになるなんて姿を【みなみの帝王】などの金融系の映画で観た方も多いのではないでしょうか?
東京では毎日【人身事故・・つまり飛び込み】で電車が止まります。
大手経営コンサル会社の専務から聞いたことがあるのですが、あれは(電車に飛び込むのは)ほとんどが中小零細企業の経営者らしいです。
だから、コンサル契約をすると同時に、まっさきに経営者保険に加入させるとのこと。
これだけ民間企業の経営者は大変なのです。
公務員と民間企業の違い③:人間関係
人間関係は公務員も民間企業もたいして変わりません。
いやな上司もいるし、変なストレスはあるし、忖度もあるし、、、肝の座った自由人みたいな人かアウトロー的な人なら平気でしょうが、だいたいが変人扱いされますし、影で周囲が苦労しています。
公務員と民間企業の違い④:自由度
民間企業の方が自由です。
公務員は税金を使って仕事を進めますので、議会で承認を得たり、時間がかかったりと自由度はかなり低いです。
あなたが民間企業へ転職するのであれば、自分の稼ぎは自分で獲ってくるくらいの気持ちが必要です。
公務員と民間企業の違い⑤:仕事のスピード
民間企業はスピードを重視します。
仕事が丁寧で早く正確な人はできる人と思われ、周囲からも重宝されます。
反面、公務員はいくら現場レベルの仕事が早くても、上司に上がっていくまでにかなり時間がかかりますし、議会を通す案件は、数ヶ月~1年~数年レベルになります。
民間企業の方が公務員より20倍はスピードが早いと考えておいてください。
民間企業は期限もきっちり決まっており、今日頼まれた仕事の期限が【今日中】【明日の朝まで】などの超短期で求められることも珍しくありません。
公務員時代に【今日中】などの仕事は皆無だったように記憶しています。
だから、公務員から民間企業へ転職する際は、今の20倍のスピードを意識してください。
公務員と民間企業の違い⑥:仕事の期限
民間企業の期限は、現場レベルでは長くても1年。
営業職などになると、毎月が背筋が凍るほどの達成期限となる場合もあります。
対して公務員は、税金を使って長期目線での成果が求められ、またそれが許されます。
一度作った条例や制度、道路などは長年使われるものなので、長期にわたって、住民にとってよりよいものを作らないといけません。
背筋が凍るほどの緊迫感は、公務員の仕事においては、あまりないと思います。
公務員から民間企業へ転職した人(最初から公務員だった人)は、この期限と言うものを、必要以上に肝に銘じないと、自分の思ったような仕事はできないと思います。
公務員と民間企業の違い⑦:仕事のやりがい
仕事のやりがいは、それぞれだと思いますが、民間企業の方が自分の性格や望むものと合えば、やり甲斐は感じると思います。
しかし公務員でも、長期のプロジェクト(オリンピックや新幹線誘致など)に関われば、とてもやりがいがあるはずです。
言われたことだけをやらないといけないと言う点では。公務員の方が強制的な気がしますが、民間企業でもそのような人は多く、あなたが民間に転職するなら、指示待ち型の姿勢はやめておいたほうがいいです。
仕事は自分で作る!くらいの気持ちで働いたほうが良いです。
公務員から転職まとめ
このページでは、民間企業と公務員を比較して、民間企業はどんなところ?という点について書いてきました。
上記は代表的な大きな違いですが、財源の安定性と言う点で、民間と公務員には色々なことで大きな違いが生まれます。
そのことはしっかり自覚して、民間企業へ転職してくださいね。
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